空白の2年 Scene#2

2021年12月25日、31歳の私はある男性と幕張にいました。クリスマスですね。ギャンブルを断って2年10カ月目のころでした。


私が20代で迎えたクリスマスには悲しいことに浮ついた話はありません。

半分はピザ屋でバイトをして過ごしました。ピザ屋にとってクリスマスは最大の書き入れ時。毎年その日はちょっとした祭りのようで、私は年一イベントの特別感をバイト先で楽しんでいました。

28歳のクリスマスは小樽の病棟で過ごしたな。

26歳の時に一度だけ、大学院生の女の子とデートして過ごしたことがあった。映画見て飯食って告白して、ふられて。



冒頭に戻ります。

2021年12月25日の幕張でクリスマスとくれば、「ひなくり2021」です。開催日は24日・25日の二日間で、これはもうメンバーとのクリスマスデートです。おたけも「ひなくりはデート」と証言しています。

ある男性とは前の職場での先輩です。ここでは門地さんと仮称します。門地さんは私と同い年ですが職場では6年先輩でした。



全国おひさま化計画の仙台公演(Scene#1参照)から戻ってくると門地さんからある一言が。

「次ライブあったら誘ってよ。」

この時はほんの冗談だと思っていました。もし誘ったとして、よく知らないアイドルのライブに本当に行きたいものかね。しかも仕事以外では絡んだことのないやつと遠出してまで。費用も安くはない。


それから9日後に「ひなくり2021」の開催決定が発表され、断ってくれるだろうと思いながら門地さんを誘ってみました。

すると、うん行くと二つ返事がくるではありませんか。(そりゃそうだ)


いやぁ困った。

仕事以外で絡んでみたけどつまらないやつだと思われたらどうしよう。終日仕事という媒介なしに間を持つことができるのか。日向坂のライブを楽しんでもらえるだろうか。

ライブについては私が心配することではないのですが。とにかく一緒に行くことになってしまいして。


ただ、これは千載一遇のチャンスでもありました。うまくいけば職場におひさま仲間ができることになります。不安と期待が半々。



さてチケットを用意しなければなりません。

12月の税理士事務所といえば年末調整。開催日の24日・25日は金曜日と土曜日でしたが、入社1年目の私にとってはこの時期の有給取得は難易度高め。どうにか土曜日をと願っているとあっさりFC先行抽選で当選。

これは門地おひさま化計画に追い風が吹いていますね。


フライトとホテルの料金の兼ね合いで成田空港ではなく羽田空港を使おうか。都内を経由するならどこそこに寄ってみよう。ライブ後の晩飯はどうしようか。なんて。旅の計画を立てる楽しみはいにしえから不変の普遍。なのだろうか。


出発前夜、職場から帰宅してクリスマスケーキとキッシュをビールで流し込む。このケーキとキッシュは福利厚生として顧客の洋菓子店から毎年買ってもらえる。独りでのクリスマスケーキでもタダならうまい。翌朝は5:30に門地さんが車で迎えに来てくれることになっていました。




スマホの着信音で目が覚めた。あたかも準備万端かのように声を張って電話に出る。急いでバッグに荷物をぶち込んで。時刻は6:00。


おしまいDEATH!



機内では有線イヤホンを分け合って私のスマホから日向坂の曲を聞いていました。

羽田空港からまずは麻生十番へ。

2年ぶり2度目の日向坂。


続いて新小岩へ。

「麺屋一燈」でつけ麺。

門地さんはラヲタもといツケヲタなのですが、このころから私はラーメンではなくつけ麺を求めて店を探すようになっていました。ここ2年でつけ麺を食べた回数は生まれてから31年間での回数をはるかに凌駕します。環境による食嗜好の変化をここまで実感することはそうないでしょう。

門地さんの奥様から一言。
「東京に行ってまでつけ麺食べてるやつ」



ライブ会場は幕張メッセの国際展示場9-11ホール。

宿泊先のアパホテル内にあるローソンには「推し事、推し活、お疲れ様です。」で始まる店員からのメッセージが掲示されていて、それだけでテンションが上がったな。

門地さんの奥様に作ってもらった団扇



ライブではオープニングの『アディショナルタイム』(1:35あたりから)『膨大な夢に押し潰されて』『ソンナコトナイヨ』という怒涛の流れに、昨年までのひなくりをイメージしていた私は意表を突かれた。それで印象に残っているのかアディショナルタイムはお気に入りの一曲になったし、横一線のフォーメーションが好きな私には2曲目は熱い演出だったな。

見たかった『世界にはThank you!が溢れている』もあって。


そして、アンコールで「3周年記念MEMORIAL LIVE ~3回目のひな誕祭~」の東京ドーム開催が発表されました。2年前のひなくり2019でのドーム開催発表からコロナ禍による延期を経て、ついに!

「走り出す瞬間」発売決定やひなくり2019でのドーム開催発表のような大きめの告知を現地で目の当たりにしたことがなかったので、その場に居合わせることができたのは幸運でした。

直後の『約束の卵 2020』ね。



ライブに連れがいるとありがたいのが、仙台で感じたような虚しさに苛まれる隙が生じないこと。感想を話す相手がいれば、心の隙間を会話で埋めながらゆっくり余韻に浸れます。


晩飯は「将泰庵 プレナ海浜幕張店」で焼肉。並んでいる間に門地さんが日向坂のファンクラブに入会していて、ライブに来たこともそうですがフットワークが軽すぎて少し驚きました。笑

FC入会を即決するくらいにはライブが刺さったようで嬉しい限りです。

焼肉の後は「コート・ダジュール aune幕張店」でカラオケ。ペンライトを振りながら歌いました。


翌日は豊洲市場に寄って18時に帰宅。



31歳のクリスマスは素敵な思い出ができました。



門地さんは、仕事面では税務と労務の基本を教えてくれた業界の先輩であり、プライベートでは数少ない北海道で出会った友人でもあります。最近もゴルフに連れて出してくださったり、退職後の夏を辛うじて乗り切ったのは門地さんのおかげでもあります。

あの日に誘ってと言ってもらったことが、結局は私にとって最高のクリスマスプレゼントになったことは間違いありません。

コメント

  1. 縦ちゃん より:

    「日向にでよう」の更新をいつも楽しみにしています。
    ケニーさんの行動・考え方は私も共感できる部分が多々あり、どこか自分の人生と重ねてしまいます。
    これから成功体験が記事になっていくと確信しています。

    • ケニーケニー より:

      縦ちゃんさんありがとうございます。
      いつかブログに綴った日々を一つの成功体験として収束させられるよう、一日ずつ生活していきます。
      互いに頑張りましょう!

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