留年生

進級できずに迎えた大学2年目前期のことについて。



進級できずに迎えた大学2年目。ギャンブルに囚われてはいたものの、このころはまだ大学生活にも希望を持っていた。新年度はしっかり大学に通って1年目の失敗から立ち直ろうとしていた。


主に1年次に履修する教養科目は、進級に必要な単位数と卒業に必要な単位数が別に設定されているのだが、時間割に余裕をもって進級に必要な分だけを履修登録した。

とにかく授業は休まずに課題も欠かさずに提出した。そんなことは他の学生にとっては当たり前なのだが、前年の出席状況を顧みれば私にとっては上出来だった。入学前に思い描いていた学問に励む自分の姿はどこへやら。


英語やスペイン語の再履修クラスを受講していると、正直、よく入学できたなと思える様子の学生も数人いた。そんな人たちを内心で見下しながら、自分はあいつらとは違う、たまたま失敗してここにいるだけだ、などと思っていた。なんとも情けないことだ。自分より“低い”人間を勝手に作り上げて安心したかったのだろう。(こういう心理はホールではさらに良く働いた。)



とりあえず履修した分の単位はすべて修得した。いわゆるフル単。以降、私には全く縁のないワードだ。そもそも8年の在籍期間で半期を通い切ったのは、前年の前期と今期を除くとあと1回しかなかった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました