生活保護の申請

生活保護の申請をしたときのことについて。



2019年2月14日、5カ月半を経て精神病院から二度目の退院をした。

そして4月中旬、区役所へ生活保護の申請に行った。このとき28歳だ。


退院してからの2カ月何をしていたのかといえば、借金の返済が終わるのを待っていた。待っていた。入院する前から放置していた借金の債権者が二度変わっていた。それが原因で返済の手続きに時間を要した。実際に金を出したのは両親だった。私はただ待っていたのだ。

このときの私の心境は、「返済してくれると言っているのだから甘えてしまおう」だ。保護の申請にあたり債務整理をする選択肢もあった。だが親の言葉に甘えた。私は少しでも自分の楽な方を選ぶ。10年近く、こうやって何度も家族に金銭問題を清算させている。

感謝の気持ちが微塵もない、という訳ではない。だが感謝や申し訳なさよりも前に、自分で現実問題を直視せずに済む「楽さ」が来るのだ。これはギャンブル依存症だからそうなのか、もともとこういう人間なのか。


とにかく申請に行った。

ネットで調べた情報を基に必要になりそうな物を一通り揃え窓口へ。まずは相談員に自身の状況や申請理由( 私の場合、労働はせずに治療に専念するよう主治医からアドバイスを受けていることが理由に当たる)を述べる。その後、担当のケースワーカーを紹介される。申請書を受け取る。

翌日、記入した申請書を提出する。

さらに次の日、地域の民生委員(今回は近所のおばさん)が自宅に来て軽く世間話をする。また、ケースワーカーの訪問も受け、先日相談員としたのと同様な話をする。

電話で結果が通知される。原則として2週間ほどで結果が出るようだが、GWを挟んだこともあってか今回はまる一月かかった。その間にケースワーカーから病院や両親に電話で調査が入る。

大まかにこのような流れだったと思う。結果として生活保護の支給が開始された。

申請書を提出した日が申請日になるようだ。結果が出た日、申請日から5月末まで分の保護費を受け取りに行ったときはその額の多さに驚き、ワーカーに確認したほどだった。


そもそも生活保護を受けることに対する抵抗はなかった。それは入院していた病院の患者の(おそらく)9割以上が保護を受けていることも理由の一つだと思う。だがそれ以上に楽をしたかったのだ。10年近くホールと自室で暮らしてきて、私は就職に対する意欲・覚悟を持てないでいる。



申請から実際に保護費の支給が開始されるまでの感想は、

「簡単だな」

というのが率直なところだった。ずるく楽をしようとして申請すれば受給できてしまうのではとさえ思えた。


私だって身体は健康そのもので、働いたとして全く問題ないように自分で感じている。

だがしかし、過去の失敗経験を踏まえて主治医のアドバイスに“甘えて”いる。今は、もうしばらく制度を享受しよう…。

コメント

タイトルとURLをコピーしました