久しぶりの時系列シリーズ。(前回: https://hinatanideyo.com/intimidation/ )
今回は2016年、初めて入院したときのことについて。
前年の夏に入院を拒否するために父に自殺宣言をしていた。だが約1年後、結局入院することになった。
宣言から入院までの間、数カ月は授業に出席したり、バイトも続いていた。しかし当然のようにホール通いも続いた。借金もするし、流れるように嘘を吐いた。最終的には例によって、部屋から一歩も出られない状態に陥った。
そしてこれまた例によって例の如く、父が助けに来た。父の最初の言葉は、5年前は「生きていてよかったよ」だったが、今回は何かを決意したような「明日病院に行くぞ」だった。さずがに私は頷くしかなかった。
入院前夜。
焼肉に連れて行ってもらい可能な限り食べた。家に帰り父が眠った後には一人でブラックニッカを飲みまくった。所謂、やけ酒と言うやつだ。
朝、ひどい二日酔いになっていた。吐き気を催しながら電車とバスを乗り継いで連れてこられたのは、小樽にある「いしばし病院」だった。そこでまずは診察を受けた。
体調は最悪だったのだが、主治医と話していると気持ちは軽くなっていった。
「助かるかもしれない」
そう思ったのだ。変な話だ。私は自分がギャンブル依存症であることを否認してきたのだから。しかし確かに救われたような心地になっていた。
傍から見れば、私は単なる間抜けに映るかもしれない。
ギャンブルにのめり込んで周囲に迷惑をかける。依存症と診断れてもなおギャンブルを止めない。その果てには親に病院へ送致させてしまう。
でも、私は確かに苦しんでいた。私自身が起こした事象のはずなのに、そのどれもが実は自分のコントロール下になかった。賭け事は楽しいものではなく自分を苦しめるものになっていた。それでもギャンブルをしてしまう自分を制御できないのだ。
かくして私は精神病院に入院することになった。
入院 エピソード1/新たなる希望

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